河市水産のレシピ紹介

旬の魚(冬)

目利きのプロが選んだ冬の魚を紹介します。

ツバス

  • 目名スズキ目
  • 科名アジ科

出世途中の魚

ツバスは出世途中の魚です。大出世したらブリになります。
唐突な書き出しで申し訳ございません!大きさによって名称が変わる出世魚でして、地域によって名称は変わります。関西では、モジャコ(稚魚)→ツバス(40cm以下)→ハマチ(40-60cm)→メジロ(60-80cm)→ブリ(80cm以上)と呼び、最終的にはメジャーなブリになります。

ツバスはまだまだひよっこなので値段は手頃ですが、脂はあまりのっていません。でも、逆にシンプルな味の分、様々な調理法でツバスを楽しむ事ができます。新鮮なものは、お刺身が美味しいですし、しゃぶしゃぶにしても非常にあっさりしていて美味しいです。煮付けや西京漬けなどにも非常に適している魚で、ごはんの友にもなりますし、お酒のアテにもピッタリの万能な魚です。

出世途中ではありますが、とても味のある魚であるツバス。ツバスを食べても、出世するか出世しないか自分次第なのでお約束できません!
でも、美味しさはお約束してくれますよ。

フグ

  • 目名フグ目
  • 科名フグ科

「フグは食いたし命は惜しし」

冬を代表する高級魚と言えばフグです!185種の魚がフグ科に分類されますが、食用にする種としてトラフグ・マフグが有名です。

旬は11月から2月頃で、特に産卵時期の2月頃には身も白子も旨味たっぷりで絶品の美味しさです。

フグと言えば、猛毒を含んでいる魚としてのイメージが付きまといます。実際、主なフグ毒である「テトロドトキシン」は、摂取すると痺れから始まり、呼吸麻痺に続き呼吸困難となり死に至ります。かつては、豊臣政権・徳川政権、明治初期までフグ食禁止令が存在したフグだが、初代総理大臣である伊藤博文がその旨さに感動し、当初山口県のみで解禁されたが、後に全国にひろまり今日に至ります。

「フグは食いたし命は惜しし」という言葉があるように、絶品食材であるフグ。テッサやフグちり、から揚げに焼きフグ、旨味たっぷりの白子と、毒にアタラなければハズレはなし!
是非この冬は、禁止令まで出て時代を揺るがしたフグの美味しさで、心を揺るがしてはいかがでしょうか!

タラ

  • 目名タラ目
  • 科名タラ科

冬の王者

冬の王者、タラの登場です!タラと言えば俗に、マダラ・スケトウダラ・コマイを指しますが、一般的にタラと言えばマダラです。

マダラの語源は、背面に斑紋、すなわちマダラ模様がある事からです。大きな口を持ち、獲物を食べる時も口を大きく開けて食べる様から、いっぱい食べるという意味の「たらふく」の語源にもなったと言われる事から、昔から関心の高かった魚である事が伺えます。それとは裏腹に、漢字ではさかなへんに雪と書いて鱈と読み、文字通り雪のように真っ白で美しい身をもちます。

旬は1月から2月で、鍋料理はもちろん、ムニエル・ソテー・フライ、お正月には干した棒鱈も重宝されています。

寒い冬には、なんといっても鍋でしょう!シンプルに昆布で採ったダシの中に、タラの切り身と白菜・白ネギ・春菊などを入れて、ポン酢で食べる!まさに日本の冬!そして、とっておきは白子です。精巣である白子は非常に濃厚で高値で取引されるのも納得の美味しさです!
この冬、外には雪が降り積もり、中では鍋には鱈が降り積もる、白の美しく、美味しい競演を楽しむのもいいかもしれませんね!

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